瀬戸内海のおいしい話

内海で遠浅の瀬戸内海は、海産物の宝庫として知られている。
漁場として「少量多品種」というほか、1年を通して必ず「旬」の魚がいるというのも特徴のひとつ。
広島の「海の幸」の魅力に迫ってみよう。

瀬戸内海のおいしい話

「お魚かたりべ」に聞く
広島の海産物が多彩を極めるわけ

瀬戸内海は遠浅のため、小さな船で漁を行う家族経営の漁師が多く、水揚げされる魚は、種類も大きさもバラバラだ。
これが広島の漁業の特徴であると同時に、さまざまな種類の魚が楽しめるというメリットでもある。

では、そもそも、魚の種類が多い理由はなんだろう。「お魚かたりべ」である東さんは、
「広島湾に注ぐ川には、山の土の栄養がたっぷり含まれているから」と話す。
また、瀬戸内海は中国地方と四国地方に挟まれているため、波が比較的穏やかで、
特産のかきの養殖イカダの周囲にエビやカニが大量に集まり、魚のエサ場になっているのも一因だ。

さらに、雨が少なくて温度の高低差が小さい広島は、小ぶりで成長の早い魚が多く育つのに加え、外海の大型魚が産卵のために訪れるという。
これらの条件が絡み合い、広島の海は、多種多様な魚をようしている。
特に広島市では、メバル、小イワシ、オニオコゼ、アサリ、黒鯛、かき、アナゴの7種を
「広島湾 七大海の幸」としてブランド化し、積極的に周知を行っている。
広島の海の幸を楽しみたいのであれば、まずはここからスタートしてみよう。

瀬戸内海のおいしい話

東(ひがし)さん
2016年に水産庁認定の魚の伝道師「お魚かたりべ」に任命される。
子どもやシニアへの魚食育活動として、魚の生態や栄養などを紹介するイベントや、魚料理教室を開催。
広島水産株式会社に勤務し、広島市中央卸売市場で競り人を務める。

広島を代表する海の幸

広島の海の幸と言えば、全国生産量1位を誇る「かき」。
ほか、「三原のタコ」や「宮島のアナゴ」は、かきに引けを取らない。
冬の食卓をにぎわせてくれるこれらの食材にも注目しよう。

①かき

広島のかきは、水揚げ量、売上量ともに全国1位を誇る。
殻は小さめだが、身は大きく、煮ても身が小さくならないのが特徴。広島のかきの歴史は古く、
縄文時代ごろから食され、室町時代には養殖がはじまっていたと言われている。
カキいかだのある瀬戸内海の風景を広島では各地で見ることができる。
江戸時代の後期には、川辺に浮かべてかき料理をふるまう「かき船」が登場。
今では、呉や江田島、宮島など広島各地でかき養殖が盛んであり、さまざまな調理方法でかき料理が楽しめる。

瀬戸内海のおいしい話

かきは「海のミルク」と呼ばれるほど栄養バランスが良い。 グリコーゲンを筆頭に、すべての必須アミノ酸、亜鉛やミネラルなどを含む ※撮影協力/ぐっつり亭(広島市)

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広島の郷土料理にかきの土手鍋がある。 生カキをはじめ、カキのグラタンやバター焼き、かきフライ、天ぷらなどさまざまな料理が楽しめる ※撮影協力/きんどん(広島市)

②タコ

エサが豊富でタコが好む環境がそろっていた三原では、江戸時代から盛んにタコ漁が行われた。
三原のマダコは、北海道産のミズダコに比べて小振りで身が締まり、コリコリした歯ごたえが特徴。
タコ飯のほか、タコ天やタコ焼き、煎餅などの加工品としても楽しめる。
タコの旬は8月と12月ごろ。

瀬戸内海のおいしい話

撮影協力/蔵(三原市)

③アナゴ

主に宮島の近海や坂町沿岸などで、やわらかい良質なアナゴが獲れる。
広島の代表的な郷土料理であるアナゴ飯は、炊きたてのごはんの上に、特製のタレをつけて焼いたアナゴをのせたもの。
1901年に駅弁として登場したのが発祥で、今では宮島の名物となった。
アナゴ寿司も広島の隠れた名物。東京では脂ののったアナゴを煮て食べるのが一般的だが、
広島では、アナゴの脂ののり具合によって「煮る」「焼く」の調理方法を使い分けている。

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撮影協力/うえの(廿日市市)

「広島湾 七大海の幸」

「七大海の幸」の旬の時期は少しずつずれているので、1年を通して楽しむことができる。
これから冬、春に向けておいしくなる2種の魚を紹介しよう。

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メバル

広島ではメバルが春告魚(はるつげうお)と言われ、12月から2月に旬を迎える。
脂はのっているが、味は淡泊。身が軟らかいため、広島では煮つけでよく食べられる。
煮付けを直火で焼いた「はぶて焼き」は呉地方の郷土料理。

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小イワシ

正式名称はカタクチイワシだが、広島では「小イワシ」と言い親しまれている。
「七回洗えば鯛の味」と言われ、骨が軟らかいため刺し身としても人気。
塩ゆでして干物にする「イリコ(煮干し)」は、煮物や味汁のダシとして欠かせない。

広島近郊6大葉物野菜

こまつな、サラダみずな、しゅんぎく、
ほうれんそう、パセリ、青ねぎ

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鮮度抜群! 主役級の味が自慢の野菜たち

広島のソウルフードとして知られる「お好み焼」。
トッピングとしてかきやイカ、エビなどを入れるのはもちろん、
広島近郊6大葉物野菜の一つ「青ねぎ」も欠かせない。
特に有名なのが、広島市西区観音で作られる「観音ねぎ」。
一般的な青ねぎより、甘みがある白い部分が長く、やや太いのが特徴。
香りも強く生はもちろん、蒸しても焼いても、甘みが強くなる観音ねぎは鉄板焼きには欠かせない逸品だ。

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広島市内で生産された 新鮮・安心な農林水産物 のシンボルマークに注目

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